新しい芸術学校
BASE ART CAMPとは、いつの間にか忘れていた“自分”と芸術的実践を通して向き合うためのプログラムであり、新しい芸術学校です。「この複雑で混迷を極める現代を生き抜くためにはどうすればよいのか?」そんな私たちの問いにアーティストの芸術的実践は、実に多様で面白い視座を与えてくれます。この学校では、手を動かして“ものをつくる”、そんな単純なことをやめてしまった現代社会だからこそ、もう一度、原点に還って“ものをつくる”というアーティストの芸術的行為から、働く人の人生の糧になる術を学びます。
いつでも立ち返る
ことのできる拠点に
人生はよく登山に例えられますが、BASE ART CAMPではプログラムを山を登るプロセスに重ねて、最初は霞がかかってよく見えない山の頂までゆっくり6ヶ月間をかけて自分の足で辿り着こうというものです。受講者はまず、自分の現在地を確認し、高地に順応し、それぞれ自分に合った装備を身につけ、自分なりのルートで登頂を目指します。この学校ではアートの初心者も経験者も全く関係ありません。山の頂上とその登り方は各々が自分で設定するものです。登るだけでなく山を眺めることに価値を見出したり、あえて下山するという選択肢を選ぶこともあるかもしれません。BASE ART CAMPという場は、あなたにとって登山のベースキャンプのように“いつでも立ち返ることのできる拠点”になることを目指しています。
Topics トピックス
- 2022.03.30 トークイベントDIALOGUEを見逃した方に向けて、アーカイブ動画の配信を開始しました
- 2022.03.30 対談 | BASE ART CAMP dialogue vol.1 【矢津吉隆×佃七緒】を公開しました
- 2022.03.30 BASE ART CAMP Story vol.1 [西尾浩紀]を公開しました

About BASE ART CAMPについて
生き抜くための
術と知恵を学ぶ
BASE ART CAMPはBASEのメインプログラムとして2022年に開講するビジネスパーソン向けの実践型ワークショッププログラムです。京都にゆかりのあるアート、演劇、映画、音楽、写真といった多様なジャンルのプロのアーティストが講師となり約半年間のプログラムをおこないます。創造の原点に触れるような実践的なワークショップを中心に、アーティストの思考や制作プロセスから人生を生き抜くための術と知恵を学びます。
BASE(Bank for Art Support Encounters)
京都の現代芸術の創造発信拠点として活動する6つの民間団体と京都信用金庫の協働で発足した団体です。現在、コロナ禍を機としてアーティストの制作活動のみならず、京都の文化を担ってきた民間の小劇場、ミニシアター、ライブハウス、ギャラリーなど芸術拠点の経済的脆弱性が顕在化し、危機的な状況にあります。THEATRE E9 KYOTO、出町座、CLUB METRO、DELTA/KYOTOGRAPHIE Permanent Space、kumagusuku、両足院の民間の6つの拠点が、コロナ以後を見据えた京都における芸術と社会との持続的な共生を目指す仕組みづくりのために立ち上がりました。
・2021年2月19日に発足
・2021年6月30日に一般社団法人BASE(代表理事 榊󠄀田隆之)を設立。

Knowledge 5つの補助線
五つの補助線
- ・自分の内側にあるものを起点にする
- ・言葉にできないことを意識する
- ・価値は自分で決める
- ・人と違うことをする
- ・物事を再定義する
Member of
Party
講師紹介
先導する講師陣
Schedule &
Program
日程&プログラム
2段階のプログラム

『順応編』と『登頂編』の2段階のプログラムをご用意しました。
まず、前半3ヶ月の『順応編』は、芸術的な思考もしくは所作に身体的に順応する段階として「3つの講義」と「5つのワークショップ」を行います。後半3ヶ月の『登頂編』では、個々の特性に合わせた実践型ワークショップを通してそれぞれの目標にあった最終的なアウトプットを目指します。成果はまた、番外編として不定期でスタジオツアーや芸術鑑賞会などを開催予定。
Adaptation
最初に自分の現在地を確認し、芸術的実践や思考に順応するための講義とワークショップを実施します。実際に手や頭を動かす体験型のワークショップではアーティストと一緒にさまざまな視点から“ものをつくる”を体験します。
3つの講義
「現代アートの楽しみ方 #1~3」講師:小崎哲哉
「ここじゃない世界に行くには」講師:塩谷舞
「アートという術」講師:田中英行
5つのワークショップ
ファシリテーター:佃七緒
第1回「光の言の葉」講師:谷澤紗和子
第2回「サウンドクロッキー」講師:小松千倫
第3回「ことものの取り調べ」講師:河野愛
第4回「わたしのようにあなたが朝を起きるなら」講師:和田ながら
第5回「重たい鑑賞」講師:佃七緒
Climb
順応編を経て、受講生をその特性によって美術、音楽、映画、演劇、写真の5つのルートへ振り分け、最終的なアウトプットを目指してより実践的かつ具体的なプログラムを実施します。
演劇ルート
講師:あごうさとし、蔭山陽太
美術ルート
講師:矢津吉隆、佃七緒
写真ルート
講師:仲西祐介、山内浩、ほか
音楽ルート
講師:林薫、小松千倫、武田真彦
映画ルート
講師:田中誠一、リム・カーワイ

4/9 Sat.
現代アートの楽しみ方 #1~3

京都芸術大学大学院芸術研究科教授
現代アートは美術ではなく、見るものでもない。では、一体何であり、どのように接すればよいのか? 「アート史の知識は必ずしも必要ない」と説く『現代アートとは何か』の著者が現代アートの意義について語ります。
*この講義は全3回で構成されます。
5/7 Sat.
ここじゃない世界に行くには

インターネット、SNSを媒体として独自の視点が支持を集める塩谷舞。エッセイストとして社会に向けて言葉を綴る彼女が「ここじゃない世界にいきたかった」と思い続ける先に描く「ここじゃない世界」とは?
6/4 Sat.
アートという術

Qe to Hare Inc. CEO
美術家として国内外で活動しながら、アート思考のスクールなどアーティストの視点から様々な事業を手がける田中英行の視る日本のアートと社会の関係とその在り方について、アートで人生を生き抜くための術を学びます。
4/16 Sat.
光の言の葉

ファシリテーター:佃七緒
切り紙の手法を用いて作品制作を行う美術作家 谷澤紗和子。切り紙という制作手法に至った経緯やそれに纏わるエピソードなどを伺い、受講者それぞれのなかに生じる”言葉”を切り紙で表現。できあがった作品を照明を用いて鑑賞します。
4/30 Sat.
サウンドクロッキー

ファシリテーター:佃七緒
トラックメイカーやDJとしての活動と並行し、美術・デザインの分野での制作も行う小松千倫。身体を取り巻く情報の一つである音を用いた、作家のこれまでの制作手法などを参考に、受講者は京都の街で音を収集し、音で象られる街の風景について語り合います。
5/14 Sat.
ことものの取り調べ

ファシリテーター:佃七緒
古物や骨董など、時間や記憶を蓄積した物の様態・ルーツを探り制作につなげていく河野愛。
このWSでは「こともの:異物/異者」として「別の/他の」何かについて、触れ・調べ・尋ねてみます。ものから情報を集め、受講者自身の持つ関心と組み合わせ、新たな発想につなげていく方法を探ります。
5/28 Sat.
わたしのようにあなたが朝を起きるなら

ファシリテーター:佃七緒
あなたはどんなふうに起きて、朝の時間を過ごしていますか。
日々の生活の中で、意識しないままに流れていく無数の言葉や身体に着目し、舞台やパフォーマンスの演出を行う和田ながら。ふだんの「わたし」を演じなおすこと、そして、ふだんの「わたし」を誰かに演じてもらうこと。受講者の朝のルーティンという日常の場面を使って、特別な技術も小道具も用いない、ミニマムな演劇を試みます。
6/18 Sat.
重たい鑑賞

最後のワークショップとして、これまで経験したことを振り返り、個々の体験をよりブラッシュアップする方法や、体得してきた考え方をどのようにそれぞれの生活(仕事)に応用可能かを、参加者全員で共有・検討します。
7月〜9月
演劇ルート

「わたし」がテーマ。参加者の独白を元に演劇を作りTHEATRE E9 KYOTOで上演します。演劇の創作と上演を通じて、自己や暮らしや仕事を見つめます。そこには大きな気づきや変化のきっかけがあるかもしれません。ご自身が芸術表現そのものとなって探求して頂きます。
7月〜9月
美術ルート

自分にとっての「作品たり得るものとは何なのか?」という命題に向き合うなかで、つくることを通した自己との邂逅を経て、初めての”展覧会”への作品の出品を目指します。
7月〜9月
写真ルート

身近な表現メディアである写真の制作を通じて、自分の内面を深く見つめることで新たな視点や思考の方法を獲得します。
7月〜9月
音楽ルート

人類にとって最も根源的な芸術と言える音楽、2人の音楽家の実験的な音づくりの実践から、人それぞれのアプローチによって自分自身の音楽表現を模索します。
7月〜9月
映画ルート

さまざまな領域が介在し、最終的に映像、音響に集積されて総合芸術として映画は成り立ちます。他者との関わりを持ちつつ、映画が生まれる過程を体験いただきます。
4/9 Sat.
現代アートの楽しみ方 #1~3

京都芸術大学大学院芸術研究科教授
現代アートは美術ではなく、見るものでもない。では、一体何であり、どのように接すればよいのか? 「アート史の知識は必ずしも必要ない」と説く『現代アートとは何か』の著者が現代アートの意義について語ります。
*この講義は全3回で構成されます。
5/7 Sat.
ここじゃない世界に行くには

インターネット、SNSを媒体として独自の視点が支持を集める塩谷舞。エッセイストとして社会に向けて言葉を綴る彼女が「ここじゃない世界にいきたかった」と思い続ける先に描く「ここじゃない世界」とは?
6/4 Sat.
アートという術

Qe to Hare Inc. CEO
美術家として国内外で活動しながら、アート思考のスクールなどアーティストの視点から様々な事業を手がける田中英行の視る日本のアートと社会の関係とその在り方について、アートで人生を生き抜くための術を学びます。
4/16 Sat.
光の言の葉

ファシリテーター:佃七緒
切り紙の手法を用いて作品制作を行う美術作家 谷澤紗和子。切り紙という制作手法に至った経緯やそれに纏わるエピソードなどを伺い、受講者それぞれのなかに生じる”言葉”を切り紙で表現。できあがった作品を照明を用いて鑑賞します。
4/30 Sat.
サウンドクロッキー

ファシリテーター:佃七緒
トラックメイカーやDJとしての活動と並行し、美術・デザインの分野での制作も行う小松千倫。身体を取り巻く情報の一つである音を用いた、作家のこれまでの制作手法などを参考に、受講者は京都の街で音を収集し、音で象られる街の風景について語り合います。
5/14 Sat.
ことものの取り調べ

ファシリテーター:佃七緒
古物や骨董など、時間や記憶を蓄積した物の様態・ルーツを探り制作につなげていく河野愛。
このWSでは「こともの:異物/異者」として「別の/他の」何かについて、触れ・調べ・尋ねてみます。ものから情報を集め、受講者自身の持つ関心と組み合わせ、新たな発想につなげていく方法を探ります。
5/28 Sat.
わたしのようにあなたが朝を起きるなら

ファシリテーター:佃七緒
あなたはどんなふうに起きて、朝の時間を過ごしていますか。
日々の生活の中で、意識しないままに流れていく無数の言葉や身体に着目し、舞台やパフォーマンスの演出を行う和田ながら。ふだんの「わたし」を演じなおすこと、そして、ふだんの「わたし」を誰かに演じてもらうこと。受講者の朝のルーティンという日常の場面を使って、特別な技術も小道具も用いない、ミニマムな演劇を試みます。
6/18 Sat.
重たい鑑賞

最後のワークショップとして、これまで経験したことを振り返り、個々の体験をよりブラッシュアップする方法や、体得してきた考え方をどのようにそれぞれの生活(仕事)に応用可能かを、参加者全員で共有・検討します。
7月〜9月
演劇ルート

「わたし」がテーマ。参加者の独白を元に演劇を作りTHEATRE E9 KYOTOで上演します。演劇の創作と上演を通じて、自己や暮らしや仕事を見つめます。そこには大きな気づきや変化のきっかけがあるかもしれません。ご自身が芸術表現そのものとなって探求して頂きます。
7月〜9月
美術ルート

自分にとっての「作品たり得るものとは何なのか?」という命題に向き合うなかで、つくることを通した自己との邂逅を経て、初めての”展覧会”への作品の出品を目指します。
7月〜9月
写真ルート

身近な表現メディアである写真の制作を通じて、自分の内面を深く見つめることで新たな視点や思考の方法を獲得します。
7月〜9月
音楽ルート

人類にとって最も根源的な芸術と言える音楽、2人の音楽家の実験的な音づくりの実践から、人それぞれのアプローチによって自分自身の音楽表現を模索します。
7月〜9月
映画ルート

さまざまな領域が介在し、最終的に映像、音響に集積されて総合芸術として映画は成り立ちます。他者との関わりを持ちつつ、映画が生まれる過程を体験いただきます。
Apply For Membership 受講申し込みについて
現在、第1期の受講生25名を募集中です。
受講申し込みの流れ
- 受講申し込みフォームにて申し込み
- 事務局から確認メールが届く
- 指定の口座へ受講料を振込
- 事務局から受講受付完了のメールが届く
- 受講受付完了
期間:2022年4月〜9月(約6ヶ月間)
日程:
<順応編>
4月9日(土)始業日&講義
4月16日(土)WS
4月30日(土)WS
5月7日(土)講義
5月14日(土)WS
5月28日(土)WS
6月4日(土)講義
6月18日(土)WS
<登頂編>
登頂編の7月〜9月の日程はルートによって異なります。
*各ルートの成果発表は9月23日(金・祝)〜25日(日)あたりを予定。
定員:25名
受講対象:京都で開催されるプログラムに参加できる社会人(法人・個人)を対象
料金:38万円(税込)
第1期生募集期間:2022年3月1日〜3月31日
会場:QUESTION、出町座、Theatre E9 Kyoto、DELTA、CLUB METRO、kumagusuku、両足院 ほか
お問い合わせ・お申し込みは、下記フォームからお願いします。

Project Member
- 主催:一般社団法人BASE、京都信用金庫
- プログラムディレクター:矢津吉隆(kumagusuku)
- アートディレクション&デザイン:北原和規(UMMM)
- イラストレーション:土屋未久
- 宣伝広報:MAGASINN.inc
- ウェブサイト:株式会社 Geolocation Technology
- 協力:京都信用金庫
Drawing by Tsuchiya Miku
-
土屋未久
1991年愛知県生まれ。展示を行いながら書籍の装画・挿絵、イベントビジュアル、ロゴなどの仕事に取り組む。絵を通して見たことのない知らない場所へ自分や他者を連れていきたい。
tsuchiyamiku.cominstagram @mi9neru